【前立腺の病気について】 
司会:おはようございます。今日から始まりましたこの番組では、泌尿器科に関するお悩み、対処法をお送り致します。お話を頂きますのは山梨大学医学部泌尿器科教授でいらっしゃいます武田正之先生です。先生おはようございます。
武田:おはようございます。
司会:さて、今日はどのようなテーマについてお話頂けますか?
武田:今日は、前立腺の病気についてお話しましょう。
司会:先生、前立腺とはどんな臓器なんでしょう。
武田:前立腺は男性にしかありません、膀胱の出口にある尿道を取り囲んでいます、若い時は前立腺液を分泌して精子を活発に運動させる働きがあります、前立腺は男性ホルモンに影響されますので、年を取って男性ホルモンが減ると色々な病気が出てきます。
司会:うーん、前立腺の病気にはどんなものがあるのでしょうか?
武田:前立腺の病気には、「前立腺肥大症」、「前立腺がん」などがあります。
司会:では、今日は「前立腺肥大症」についてお話を頂きたいと思います。
「前立腺肥大症」というのは、比較的高齢の男性の方かかる病気と言われていますが本当なんですか?
武田:その通りです。前立腺は中高年になると序々に肥大してくる傾向があり、50才台ではその半数に小さな瘤が出来はじめますが、これを「肥大症結節」と呼びます。60才台以降に症状を訴える方が増加し70才台では殆どの男性に「肥大症結節」が出来ています。
司会:では、尿が出にくいと言うのが「前立腺肥大症」の初期症状と考えてもよろしいでしょうか?
武田:ええ、その通りです。
司会:はい。
武田:前立腺は膀胱からの尿の通り道である尿道を取り囲む位置にありますので、前立腺が肥大して来ると尿の通り道が塞がれます。その為に尿の出方に影響を及ぼして症状が出てくるのです。
司会:他にはどんな症状が見られますか?
武田:特に夜中に何回もトイレに起きる、トイレまで間に合わない、と言った症状もあります。この様な症状でお困りの方は泌尿器科医に診て貰うべきです。
司会:うーん。病院に行きますと「前立腺肥大症」の診断というのはどんな風にされるのでしょう。
武田:まず症状を詳しくお聞きする事から始めます。
司会:はい。
武田:「前立腺肥大症」の代表的な症状に関するアンケート調査を行い、これに従って、軽症、中等症、そして重症の診断をします。また、これ以外に「現在の排尿状態が今後続くとしたら貴方はどうおもいますか?」と言う生活の質の評価と言う質問があります。ご本人の感じていらっしゃる生活の質の評価が低ければやはり治療を受けるべきです。
司会:なるほどー。では、尿が出にくいですとか、夜中に何度もトイレに起きると言う症状はすべて「前立腺肥大症」と考えても良いのでしょうか?
武田:実は似た様な症状を表す他の病気もあります。
司会:あーそうなんですか。
武田:例えば膀胱の力が低下している場合があります。
司会:はい。
武田:原因は色々ありますが、老化が主な要因である事は確かですね。
司会:なるほどねー。他にもありますか?
武田:その他には、脳や脊髄の病気や、糖尿病等での神経の障害に伴って起こる排尿障害がありますが、特に最近では脳硬塞による排尿障害の患者さんが増加しています。
司会:はーい。
武田:脳硬塞の患者さんは、手足の麻痺などの後遺症があって通院が大変な為に症状があっても我慢している方が多い様ですが、お薬を飲めばとても良くなる場合がありますので是非泌尿器科専門医を受診して下さい。
司会:わかりました。いずれにしても「尿が出にくい」、「夜中に何度もトイレに起きる様になった」と言う症状が見られたらまずは、泌尿器科の専門医を受診してほしいと言う事ですねー。
武田:えーその通りですね。
司会:さて先生、来週はどの様な内容をお話頂けますか?
武田:来週は、「前立腺肥大症」の治療についてお話しましょう。
司会:わかりました。武田先生有り難うございました。
武田:どうも有難うございました。



